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【ベトナム人エンジニア】定着と活躍を支える!マネジメント術を徹底解説!

  • 人事・組織
ぺとなム人ITエンジニアを支えるマネジメント

近年、多くの日本企業がベトナム人エンジニアとの協業を進めています。優秀な技術力、比較的手頃なコスト、そして日本への親近感から、ベトナムはオフショア開発やブリッジSE採用の主要な選択肢となっています。しかし、実際にプロジェクトを進める中で、「指示したのに伝わっていない」「モチベーションが続かない」といった悩みを抱えるマネージャーが少なくありません。
原因としては、日本とベトナムのビジネス文化、コミュニケーションスタイル、働き方に対する価値観の違いが原因となっているケースがほとんどです。日本で当たり前とされるマネジメント手法が、ベトナム人エンジニアには伝わりにくく、場合によっては誤解やフラストレーションを生んでしまうのです。
今回は、こうした文化的な違いを理解した上で、ベトナム人エンジニアが持っている高い技術力とモチベーションを最大限に引き出すためのマネジメントのポイントを紹介していきます。

コミュニケーションスタイルの違いを理解する

腕を組む男女のビジネスマン

指示は「背景」までセットで伝える

日本のビジネス文化では、明示的に言わなくても相手が「察する」ことが期待されます。しかしベトナムでは、「上司=命令を出す人」という意識が強く、指示だけを受け取ると深く考えずそのまま実行する傾向があります。これは決して思考力がないわけではなく、文化的な背景によるものです。
そのため、「なぜそれをやるのか」という目的や意図を一緒に伝えることで、エンジニアの理解が深まり、予期せぬ状況への柔軟な対応や、より良い解決策の提案が可能になります。

実践ポイント

  • 指示は具体的に、5W1Hを明確にする
  • タスクの背景・目的・期待される成果を必ずセットで説明する
    プロジェクト全体における位置づけを示す
  • 完了の基準を明確に伝える

良い例

「Aの機能を開発してください。これは、最終納品物の中核となる部分でクライアントの業務効率が30%改善できる機能です。〇〇という課題を解決することが目的です」

×悪い例

「Aの機能を開発してください。」

質問しやすい環境づくり

ベトナムでは目上の人に質問することに遠慮する文化もありますが、同時に「分からないことは聞くべき」という価値観も持っています。日本企業では「質問がない=理解している」と解釈されがちですが、実際には質問しづらい雰囲気があることも考えられます。

実践ポイント

  • 指示の後に「何か不明な点はありますか?」だけでなく、「どう進めるか説明してもらえますか?」質問することで理解度を確認
  • 1on1ミーティングを定期的に設け、気軽に相談できる場を作る
  • 質問した人を評価する環境を作る

モチベーション管理の違い

ジャンプするサラリーマン

成果と評価の透明性が大切

ベトナム人エンジニアは、自分の成果が正当に評価されることを重視します。
日本では「プロセス重視」「年功序列」「チーム全体の成果」というあまり褒めない文化があり、個人の貢献が見えにくいと感じられる場面があります。
ベトナムでは努力や成果に対してのフィードバックが重視され、「頑張っているのに評価されない」と感じると、モチベーションが低下してしまいます。

実践ポイント

  • 評価基準を明確に文書化し、何をすれば評価されるのかを明示する
  • 個人の貢献を具体的に認識し、定期的にフィードバックする
  • 成果に基づいた昇給や昇進の仕組みを整える
  • 定期面談では、良かった点・改善点の両方を具体的に伝える

定期的な声かけ・評価が大切

日本では、良い仕事をしてもあまり褒めない文化の一方で、ミスや問題があったときにだけフィードバックをする傾向があります。しかし、ベトナムでは努力や成果に対してのポジティブなフィードバックが非常に重視されます。
「ありがとう」「助かったよ」「この部分の実装は素晴らしいね」といった一言が、想像以上に大きなモチベーションにつながります。認められていると感じることで、エンジニアはより高いパフォーマンスを発揮し、チームへの帰属意識も高まります。

実践ポイント

  • 小さな成功も積極的に認識し、フィードバックする
  • 定例ミーティングの最後に、一人ひとりの成果を一言コメントする
  • 個人の貢献を具体的に指摘する(「コードレビューでの指摘が的確だった」など)
  • 公開の場でのポジティブなフィードバックは特に効果的
  • チームチャットでも気軽に感謝を伝える習慣をつける

マネジメントスタイルの調整

会議している4人、笑う男性

トップダウンとボトムアップのバランス

ベトナムは比較的階層的な社会ですが、IT業界では若手でも意見を言いやすいフラットな環境が好まれます。日本企業の「上司の指示に従う」文化と、「自分で考えて行動する」ことへの期待のギャップが、混乱を生むことがあります。

実践ポイント

  • 大きな方向性はマネージャーが示すが、実現方法はエンジニアに任せる
  • 定期的にアイデアや改善提案を求める場を設ける
  • 提案が採用されなかった場合も、その理由を丁寧に説明する
  • 自立性と報告・連絡・相談のバランスを明確にする

厳しすぎる叱責は逆効果

日本ではミスを正すために厳しく注意したり、時には声を荒げて指導したりする場面があります。しかし、ベトナムでは面前での叱責や公の場での批判は、本人の面子を潰す行為として非常に強いストレスとなります。これが原因で、優秀なエンジニアが突然退職を決意することも少なくありません。
ベトナム人エンジニアも、もちろん改善点の指摘は受け入れます。ですが、相手を尊重し、建設的に伝えることで前向きに受け止めてもらいやすくなります。

実践ポイント

  • ポジティブなフィードバックは公開の場で、改善点は必ず1on1で伝える
  • 感情的にならず、冷静に理由と改善点を説明する
  • 「あなたはダメだ」ではなく「この作業をこう改善すると、もっと良くなる」と具体的に伝える
  • 批判ではなく、成長のための助言として伝える姿勢を明確にする
  • フィードバックの後、「どうサポート・フォローできるか」も一緒に考える

良い例

  • 1on1の場を設けて「このコードについて話したいんだけど」と切り出す
  • 「バグが発生した原因を一緒に確認しよう!次回同じことが起きないようにするには、どうすればいいと思う?」と対話する

×悪い例

  • 会議中に「なぜこんなミスをしたんだ」と問い詰める
  • チームチャットで特定の人のミスを名指しで指摘する
  • 周囲に聞こえる声で叱責する

働き方と労働環境

ワーク ライフ 周りに付箋

ワークライフバランスの重視

ベトナムの若い世代は、仕事とプライベートのバランスを非常に重視します。経済成長とともに価値観も変化しており、「仕事だけが人生ではない」という考え方が主流になっています。日本の長時間労働文化や「残業は当たり前」「会社に遅くまで残ることが評価される」という考え方は、ベトナム人エンジニアにとって理解しがたく、大きなモチベーション低下の原因になります。
特に、事前の説明なく突然残業を求められたり、残業が常態化している環境は、「この会社では自分の時間が尊重されない」という印象を与え、離職につながります。ベトナムでは、家族や友人との時間、自己啓発の時間を大切にする文化があり、それを犠牲にしてまで働くことに価値を見出しにくいのです。

実践ポイント

  • 残業の必要性を明確に説明し、可能な限り事前に予告する
  • 残業が発生した場合は適切に手当を支払う
  • 定時で帰ることを奨励し、効率的な働き方を評価する
  • リモートワークやフレックスタイムなど、柔軟な働き方を検討

チームビルディング

ベトナム人は社交的でチームでの活動を楽しむ傾向があります。仕事以外の交流も、チームの結束力を高める重要な要素です。日本企業では「仕事は仕事、プライベートはプライベート」と分ける傾向がありますが、ベトナムでは仕事仲間との食事や遊びを通じて信頼関係を築くことが一般的です。
こうした交流の機会が少ないと、特に日本で働くベトナム人エンジニアは孤立感を感じやすくなります。オフィスで黙々と作業をするだけの環境では、「自分はチームの一員として受け入れられているのか」という不安を抱えることになります。定期的なチームランチ、歓迎会や送別会、時には業務後の軽い食事会などを通じて、仕事以外のコミュニケーションの場を設けることが、エンジニアの定着率向上につながります。

実践ポイント

  • 定期的なチームランチやイベントを企画
  • テト(旧正月)などベトナムの文化的な行事を尊重
  • 日本人メンバーとベトナム人メンバーの交流機会を意図的に作る
  • オンラインでも雑談できる場を設ける

まとめ:相互理解と実践が成功の鍵

握手にグリーンの背景

ベトナム人エンジニアのマネジメントを成功させるには、文化的な違いを理解し、それに合わせたマネジメントを実践することが不可欠です。
今回は、コミュニケーション、モチベーション管理、マネジメントスタイル、働き方という4つの観点から、ベトナム人エンジニアが実力を発揮しやすいポイントを紹介してきました。
最も重要なのは、明確なコミュニケーションです。指示を出す際は「なぜそれが必要なのか」という背景までセットで伝え、期待値と評価基準を明示しましょう。
次に重視するポイントは成長機会の提供です。
明確なキャリアパスを示し、定期的な声かけと評価を通じてモチベーションを高く保つことが重要です。
そして、改善点は1on1で建設的に伝え、ポジティブなフィードバックは公の場で行うという使い分けも効果的です。
ベトナム人エンジニアは、高い技術力と学習意欲を持った優秀な人材です。その力を最大限に引き出せるかどうかは、マネジメント次第です。まずは週1回の1on1ミーティングを設ける、評価基準を文書化する、指示の仕方を見直すといった小さな一歩から始めて、信頼菅駅を築くことが長期的な成功のカギとなります。